●慢性上咽頭炎治療記の過去記事
前回のエイズ検査結果で、結局エイズではないことが判明したアヒルちゃん。よかったはよかったのだけど、逆にいうと、倦怠感の原因は不明なままということに。
HIV検査後の気持ち
この時点でもう2ヶ月近く、風邪の引き初めのような倦怠感・疲れが続いており、精神的にはかなりツライ状況だった。どう考えても風邪が長引いているという感じでもないし、今まで生きてきてこんな症状になったことはない。それなのに原因も分からないし、改善方法もない。
正直、一生この状態が続くじゃないかという諦めに近い気持ちも出始めていたのね。病気の状態だけでいえば、風邪の引き始めのような感じなので、実際そこまでツライ感じではない。でも、
- 2ヶ月近く、続いている
- 原因がわからず、ゆくゆく大病につながるかもしれないという恐怖
- 大病にならなくても、一生この倦怠感とつき合っていかなくてはいけないかもという思い
などが、重なって、正直精神的には今までの人生の中でも、トップクラスの大変さだったのよ。
試行錯誤でとりあえずいろいろやってみた
また、詳細な血液検査までやって、原因がわからず、お医者さんもさじを投げた状態だったので、実際にアヒルちゃんが打てる手もなく、ただ、様子を見て、日々を過ごすしかない状態。これはこれでツライ。
なので、半分諦めの気持ちはありながら、何かやれることはないかなと、試行錯誤してやってみたことがこちら。
耳鼻科に行く
最初に行ったのが内科だったので、一応近くの耳鼻科にもいきました。診察のときは、これまでの症状等、細かく説明。鼻やのどを見てもらった。
でも、言われたのは「風邪が長引いているだけでしょ。しばらく様子を見ましょう」だった。
漢方薬「補中益気湯」を飲む
次にアヒルちゃんがやったので、漢方。
今回の症状をいろいろネットで調べた中で、1つ可能性がありそうだと思ったのが、「慢性疲労症候群」という病気(ここの記事でも書いています)。
この慢性疲労症候群はなかなか有効の治療法がなく、これをすれば治るというものはないみたいなんだけど、いくつかのホームページで「補中益気湯」という漢方薬が効くと書いてあったの。
なので、ダメ元でアヒルちゃんも補中益気湯を購入。数ヶ月くらい飲んだけど、結局症状は改善せず。
と、まーこんな感じで過ごしていたのね。でも、症状は変わらず、ずっと倦怠感の続く日々。いよいよ「もう本当に一生治らないかも」と諦めの感情を持ち始めていました。
しかし、アヒルちゃんのこの病気はこのあと、大きな展開を迎えます。ページタイトルにもある「慢性上咽頭炎」につながる内容になってきます。次回、そのとき話を詳しく紹介しますね。
原因不明の倦怠感に何ヶ月もかかり、治療の糸口が見つからないアヒルちゃん。
エイズ検査もシロと判明し、その後は漢方や耳鼻科など、ダメ元でいろいろやってみたけど、やはりダメ。
ネットでたまたま見掛けた情報から…
一通り、やれること、やるべきことはやって、それでも原因が分からず、治療法もない。そして体調も悪いまま何の変化もない。そんな状態だったので、このころはほぼ諦めの境地で、一生この病気とつき合っていくという思いもありながら、過ごしていたのね。
もちろん、たまに時間があったら、ネットとかで情報収集したりしたけど、以前から調べているし、可能性あるものについては一通り試していたので、それほど熱心にはやっていなかった感じ。
そんなある日のこと。たまたま時間があって、ネットで情報収集していたら、「慢性上咽頭炎」というキーワードを発見。
一瞬「慢性疲労症候群」と見間違えるが、今回見つけたのは「慢性上咽頭炎」。どういう病気かというと、文字通りなんだけど、上咽頭が慢性的に炎症している状態のことらしい。
アヒルちゃんの場合、「喉はそんなに痛いってわけじゃないんだけどな」と思いつつも、症状を見ると、どうもアヒルちゃんのそれと似ているんだよね。
慢性上咽頭炎とは?
ここで、慢性上咽頭炎について詳しく解説するね。
上咽頭の場所
まずは炎症を起こす上咽頭の場所について。
上咽頭はちょうど鼻と口をつなぐ間のエリアで、鼻からも口からも直接見ることはできない位置にある。後述するけど、直接見えないため、耳鼻科とかに行っても見逃されるんだよね。
上咽頭の炎症って、どういう状態?
この上咽頭が炎症を起こすってどういうことって?思うよね? じつは上咽頭が炎症を起こすのは、全然めずらしくないんだって。
上咽頭は鼻から細菌などが入ってきたとき、人間の体を守るため、最初の防波堤になる部分。そのため免疫器官としてかなり重要で、細菌、ウイルス等が入るたび、日夜戦っているエリアなのだ。
そのため、強い細菌・ウイルスが入ったときは、それらと戦うため、リンパ球の活動が活発になり、結果的に炎症が起きるのだ。
じつは風邪などはまさにこの症状。なので、誰でも1度は上咽頭炎になったことがあるはずなのよ。そして、普通の風邪で炎症を起こしている場合、「急性上咽頭炎」と言うの。
「慢性」上咽頭炎と「急性」上咽頭炎
なぜ「急性」かというと、風邪なら、たいていの場合数日から1週間くらい安静にしていれば、たいてい治り、炎症も治まるから。
一方慢性上咽頭炎の場合、その炎症がずっと続く。炎症が慢性化しているから「慢性上咽頭炎」なのだ。
なぜ慢性化するのかは、はっきり分からないらしいんだけど、免疫機能が「細菌がないのに、細菌がいる」と勘違いして、常に上咽頭炎部分で戦っているため、ずっと炎症が続いてしまうんだって。
花粉症の人の免疫機能が、「花粉は害がないのに、異物と勘違いして戦う」のと似たような仕組みかもしれない。
慢性上咽頭炎の症状
そして、慢性上咽頭炎になると、様々な症状を引き起こすと言われている。
その症状をざっとまとめるね。
・倦怠感
・めまい
・耳鳴り
・後鼻漏
・頭痛
・リウマチ
・腎臓病
・肩こり
・ストレートネック
・アトピー
などなど。
他にも、いろいろな病気の原因となるらしい。
しかし、なぜ、慢性上咽頭炎になると、これらの症状が出るのかはハッキリ原因が分かっていないんだって。
通常、病気は症状の出ているところに原因がある。胃ガンなら胃の部分に悪性の腫瘍があるし、虫歯なら歯に菌がある。
しかし、慢性上咽頭炎の場合、上咽頭炎に炎症があるのに、体の違う部分で様々な症状が出たりする。そのため、一般的には認められていない学説と言われ、医者でも知らない人が多い病気、症状なのだ(驚くことに耳鼻科の先生でも知らない人の方が多い)。
「病巣感染」という考え
慢性上咽頭炎が様々な病気を引き起こす理由して、1つ挙げられているのが「病巣感染」という考え方。
これは、体の一部に病巣があると、体の違う部分にもその影響が出て、病気を発症させるという考え方。病巣が元で、他の場所にも感染するという意味らしい。
この「病巣感染」という概念は20世紀前半に、脚光を浴びた考えで、歯や扁桃に疾患があると、細菌が体を周り、病気を発症させると考えられたんだって。
しかし、それを裏付ける確証がなく、戦後は下火になった概念で、そのため多くの医者が慢性上咽頭炎のことをよく知らないのだ。
でも、現状は裏付ける確証がないだけで、病巣感染という考えが間違っているという証拠もない。可能性としては十分あり得る話なのだ。
慢性上咽頭炎に対する病院の対応
上記のように、病巣感染という考えが医学界で一般的でないため、慢性上咽頭炎についてもほとんど知らないお医者さんが多いのが現状。そのため、治療もできない(大学の医学部でも教えないらしい)。
治療を行っている病院は本当に限られていて、むかし病巣感染という概念が脚光を浴びていた頃、治療をしていた高齢のお医者さんか、その情報を元に独自に治療行っている一部のお医者さんくらいしかない。
普通の医者に「慢性上咽頭炎です」と言っても、「風邪が長引いている」くらいにしか思われなかったりします。
ただ、この慢性上咽頭炎を罹患している患者は多く、本人に自覚がないだけで、かなりの数がいると言われている。
体調不良で、病院に言っても、医者も原因が分からないから、「ストレスですねー」など精神的なものを理由にされることが多い。結局、ずっと治らず、慢性上咽頭炎のまま。
実際、不定愁訴外来に来られる患者の何割かは、じつはこの慢性上咽頭炎であるとも言われているんだって。
幸い近くに病院があった
慢性上咽頭炎について、説明してきたけど、アヒルちゃんの症状やこれまでの治療を振り返って見る限り、どうもこの慢性上咽頭炎が原因ではないかと思えてきたんだよね。
いろいろな病院や詳細な血液検査を行っても、原因特定できなかった理由も、慢性上咽頭炎ならすっきり説明できるし。
なので、この慢性上咽頭炎の存在を知って、一筋の光が見えた気がしたんだよね。
しかも、調べてみたら、幸いアヒルちゃんの家の近くに、この慢性上咽頭炎の治療をしているクリニックを発見。
藁をもつかむ思いで、早速見てもらうことにしました。
その続きは次回で!