2019年4月3日に、エックスサーバーが「WordPress簡単移行」正式版の提供を開始しました。
https://www.xserver.ne.jp/news_detail.php?view_id=5390
「今回アヒルちゃんは、その「WordPress簡単移行」サービスを利用しました。
ですので、そのときの流れと、実践してみてわかった注意点などを、レポートしたいと思います。」
今回アヒルちゃんが移行したサイトは、まさにいまあなたが見ていただいているこの「アヒルちゃんねる」です。
もともとこのサイトは、「スターサーバー(旧ファイアバード)」というサーバーで管理をしていました。
昔のアフィリエイト手法では、できるだけサーバーを分散させて、サイトを設置した方がいいと言われていました。
そのため、アヒルちゃんもエックスサーバーやスターサーバー(旧ファイアバード)など、いろいろなサーバーと契約していました。
ただ、WordPressのサーバー移転というのは、けっこう面倒くさい。
SIRIUSなど、HTMLで作ったサイトであれば、データを丸ごと新しいサーバーにアップロードすればOKです。
しかし、WordPressはデータベースがあるので、そう簡単にはいかないんです。
それではこれから、『アヒルちゃんねる』を「スターサーバー(旧ファイアバード)」から「エックスサーバー」に移転した流れを紹介したいと思います。
エックスサーバーと同じような管理画面で使いやすく、サーバーも比較的安定しています。
ただ、今回はサーバーをできるだけ集約したかったので、高機能なエックスサーバーに移転させただけです。
- 「WordPress簡単移行」でサイトを移転する流れ
- 「WordPress簡単移行」は本当に簡単に移行できるかどうか
- 「WordPress簡単移行」のメリット・デメリット
- 「WordPress簡単移行」でミスしやすいポイント
- 「WordPress簡単移行」をやる際の注意ポイント
準備すること
まず念のため、アヒルちゃんねるが、スターサーバーを利用している証拠をお見せしたいと思います。
それでは、「WordPress簡単移行」を使ってエックスサーバーに移していくわけですが、まずはじめに、準備しておくことや確認しておくことがあります。
【準備1】動作要件の確認
「WordPress簡単移行」を利用するには、エックスサーバーが指定する動作要件をないといけません。
動作要件は下記にとおりでした。
アヒルちゃんねるの場合は、
WordPressのバージョンは4.9
PHPのバージョンは5.6
で、エラーに当てはまるケースでもなかったので問題ありませんでした。
【準備2】データのバックアップ
続いて念のため、データのバックアップをしておきましょう。
バックアップの方法はいろいろありますが、アヒルちゃんは「BackWPup」というプラグインを使って、データを丸ごとバックアップしました。
データを移転する
手順の概要
今回、行う流れとしては、下記のようになります。
【step1】 エックスサーバーでドメインの設定
まず、移転先であるエックスサーバーで、移転するサイトのドメインを設定します。
エックスサーバーの管理画面からドメイン設定を開きます。
【step2】 「WordPress簡単移行」の実行
1. 必要情報を入力する
「WordPress簡単移行」を選び、手続きをしていきます。
なお、ここで「移行元URL」を入力する欄がありますが、WordPressを設置しているURLを入れてください。
サイトのURLではないので、注意してください。
「移行元WordPressのユーザー名・パスワード」は、WordPressの管理画面にログインするときのユーザー名・パスワードを入れてください。
2. 入力情報の確認
確認画面では、入力内容に間違いがないか、確認してください。
問題がなければ、「移行を開始する」を押してください。
3. 移行完了まで待つ
旧サーバーからデータを移行しはじめます。
「データ移行完了」になったら、「確認」ボタンを押してください。
移行が完了していても、表示が「0%」のままだったりしますので、ブラウザの更新をするなどして、確認をしてください。
サイトのデータ量にもよると思いますが、アヒルちゃんねるの場合4~5分で移行が完了しました。
「移行実行ログ」で、作業内容を確認してください。
「これで、スターサーバーにあったアヒルちゃんねるのWordPressのデータが、エックスサーバーのサーバーにそのままコピーされた状態になります。」
要するに、スターサーバーとエックスサーバー両方に、アヒルちゃんねるのWordPressのデータがあるということです。
【step3】 ネームサーバーの設定
スターサーバーとエックスサーバー両方にデータがありますが、現状ではブラウザでアヒルちゃんねるにアクセスしたとき、スターサーバーのデータを見るように設定されています。
そこで、ブラウザでアヒルちゃんねるを見たとき、エックスサーバーのデータを見るように設定する必要があります。
そのための作業が、ネームサーバーの設定です。
これは、エックスサーバーの管理画面ではなく、ムームードメインなど、ドメイン管理サービスの管理画面で行います。
下記の画像は、スタードメイン(「スターサーバー」ではなく、ドメインを管理している別のサービスです)でネームサーバーの変更を行っている画面です。
これで作業は完了です。
データ移行後に行うこと
一定時間経ちましたら、下記の作業を行っておきましょう。
ネームサーバー変更の確認
まず、ネームサーバーの変更が反映され、サーバーの移転がちゃんと行われているかどうか、確認をします。
アヒルちゃんは、「aguse.jp」でサーバーの確認をしました。
見てのとおり、はじめスターサーバーのネームサーバーだったものが、エックスサーバーのものに変わっていますね。
サイトの確認
次に、WordPressの管理画面にログインし、不備がないかチェックします。
また、サイトもチェックして、ちゃんと表示されてるかどうか確認しましょう。
旧サーバーでドメイン削除
確認して問題がないようでしたら、旧サーバーのドメインやデータを削除します。
「WordPress簡単移行」の注意事項
最後に、注意事項について記しておきますね。
サイトURLとWordPress設置URLが違う場合
アヒルちゃんねるもそうですが、よくサイトのURLとWordPressを設置しているURLが違うという方がいると思います。
WordPressをドメイン直下に置くのではなく、ドメインの下にWordPressを設置するディレクトリ(フォルダ)を作って、その中に設置している場合などです。
下記のような感じですね。
サイトURL | https://〇〇〇.com |
WordPressの設置URL | https://〇〇〇.com/wp/ |
この場合は、正しくサイトが表示されなかったりするので、ちゃんと修正をしておく必要があります。
サイトURLを管理画面の「設定」から変えておきましょう。
また、FTPでアクセスし、サイトアドレスを見るように「index.php」を書き換えして、サイトURLのフォルダ(ディレクトリ)に入れます。
「index.html」は削除します。
「BackWPup」を使っている場合
「WordPress簡単移行」では、プラグインも移行されますが、アヒルちゃんねるの場合、移行後、急に「BackWPup」のバックアップができなくなりました。
と調べてみると、「BackWPup」⇒「設定」内にある「ログファイル用フォルダー」の設定でした。
これが、もともと相対パスで設定されているなら大丈夫ですが、絶対パスで書かれている場合、なぜか旧サーバーのデータがそのまま残ってしまいます。
ですので、絶対パスで設定さているなら、エックスサーバーのものに変更する必要があります。
ちなみにここで入力する絶対パスは「BackWPup」⇒「ジョブ」⇒「ファイル」タブにある「コンテンツフォルダーをバックアップ」にあるパスです。
これはをそのままコピペすればOKでした。
メールアドレスを設定している場合
移行するドメインでメールアドレスを作っている場合は、エックスサーバーに移した際も、メールアドレスの設定をする必要があります。
設定をしていないと、メールアドレスが届かない、送れない、ということになりますので、忘れずに設定をしておいてください。
SSL化設定
SSL化をしている場合は、「.htaccess編集」で、301リダイレクトを設定をしておくようにしましょう。
編集画面で下記のコードを入れます。
RewriteEngine On
RewriteCond %{HTTPS} !on
RewriteRule ^(.*)$ https://%{HTTP_HOST}%{REQUEST_URI} [R=301,L]
今回のまとめ
以上が、「WordPress簡単移行」の流れになります。
多少のトラブルはありましたが、想像以上にカンタンで手早くサーバーの移転ができました。
いままで、
と悩んで躊躇していた人には、まさにピッタリな機能だと思います。
ぜひ一度試してみていただきたいと思いました。