
部下に限りませんが、人に計画的に仕事を覚えてもらいたい時、成長してもらいたい時は、そのスケジュールを最初に伝えておきましょう。
最初に伝えておくことで、部下は計画的に業務を覚えてくれますし、あなたの仕事も順調に進めることができるはずです。
今後の業務・成長スケジュールを伝える
では、どのようにスケジュールを伝えればいいかというと、ざっくりとでいいので、
- 時期
- 作業内容
を最初に伝えます。
例えば、
6ヶ月後までに、□□の業務をマスターしてほしい
9ヶ月後までに、☆☆の資格を取得してほしい
1年後までに、△△のプロジェクトを担当してもらいたい
のように、伝えるのです。
これにより、部下は今後、どのように業務を覚えて、成長していけばいいか、ある程度イメージすることができます。
もちろん、部下にとってはやったことがない業務なので、ハッキリとイメージが沸くわけではありません。
しかし、ざっくりとでもスケジュールを知ることで、おおまかなイメージをつかむことができます。
そのため、自分で


と自主的に考えることができます。
自分で考えてやる分、スケジュールも意識しますし、結果的に予定通り成長しやすくなります。
最初にスケジュールを伝えるデメリットはない?


という反対意見もあると思います。
確かに一理あります。
しかし、前者については、スケジュールどおり進まなければ、その時またリスケジュールし直せばいいだけです。
そのときは、部下の業務スピードも分かっているでしょうから、次はより精度の高いスケジューリングも可能です。
また、部下と仕事について話し合ういい機会になります。
- 「なぜ、スケジュールどおりいかなかったか?」
- 「何がやりやすくて、何がやりにくいか?」
- 「仕事以外でも、何か作業に集中できない理由とかあるのか?」
など、いろいろ話す機会が持てます。
一方、後者については、
- 「これはいまの時点での仮のスケジュールだから、このとおりできなくてもOKだよ」
- 「もし、遅れが出る場合は、リスケジュールもできるから」
と言っておいてあげるだけでも、部下のプレッシャーは和らぎます。
むしろ、何も先のことがわからない方が、プレッシャーになりますので、前もってスケジュールを伝える方がメリットは大きいです。
スケジュールを伝えておかないと部下は疲弊し、途中で挫折する
仮にスケジュールを伝えず、あなたの頭の中だけで、

と考えていたとします。
部下には、〇〇の業務を覚えるための作業を日々やるよう指示を出します。
もちろん、この方法でも作業に慣れて、いつかは〇〇の業務をマスターしてくれるかもしれません。
しかし、期限もなく、単に「この仕事をやって」「がんばってみろ」と言っても、スケジュールが知らされていないと、部下はどのくらいのペースでがんばっていいのか分かりません。
マラソンを例に考えてみるとわかりやすいと思いますが、同じ距離でも3時間で走る場合と、5時間で走るでは、ペースが全然違いますよね?
何時間でゴールするかによって、ペース配分は替わってくるはずです。

部下はペースが分かりませんので、42.195kmを100m走のように全力で走ってしまうかもしれません。
そうなれば、当然完走はできません。
ドロップアウトして、会社を辞めてしまうかもしれません。
そのため、前もって「いつまでに何をするか」ということを伝えてあげることが大事なのです。
スケジュールが分かれば、目標がはっきり明確ですから、自分自身で調整しながらがんばることができます。