今日は、「Blue Microphones(アメリカのマイクメーカー。以降「Blue」と表記)」の高性能マイク「Yeti nano(イエティ ナノ)」のレビューをしていきたいと思います。
「Yeti」は、有名なメーカーであるBlueが出している売れ筋のマイクなので、知っている人も多いと思いますが、じつはそのYetiのエントリーモデルとして、「Yeti nano」が2018年8月に出たんです。
まだ新しいモデルで、「Yeti nano」の方は、まだ知らないという方も多いと思います。
デザインもYetiと結構違うので、Yeti nanoをみても、
と思う人も多いことでしょう。
……
…………
……………………
改めていうと、Yetiはモデルが3種類あって、「Yeti Pro」、「Yeti」、そして今回アヒルちゃんが買った「Yeti nano」となっている。
説明 | 価格帯 | |
Yeti Pro | 最高位機種。 音質のよいXLR接続対応。 | 3万円強 |
Yeti | スタンダード版。人気が高く、利用者も多い。 | 1万6千円前後 |
Yeti nano | 機能を絞ってエントリーモデル。品質はYetiとあまり変わらない。 | 1万4千円前後 |
「Yeti nano」は、3つの中で一番新しい商品です(2018年8月28日にリリースを発表)。
そのため、他のホームページなどでもあまりレビューなどが紹介されておらず、情報が少ない商品なんです。
じつは、アヒルちゃんがマイクを購入するときも、色々と情報を収集したんですが、Yeti nanoについてはあまり情報がなく、かなり苦労しました。
なので、今回はYeti nanoについて、徹底的に紹介をしていきたいと思います。
開封の儀
それでは、最初に開封の儀から。
Yetiはこのような箱に梱包されています。
外箱から中の商品を取り出してみます。
マイク本体とスタンド、そして説明書などの冊子類が入っていました(左下の黒い長方形の物体はただの緩衝材)。
マイクの入った箱はこんな感じです。
マイクとスタンド、あとはUSBケーブルと留め具が入っていました。
箱から出してみました。
ここから、何カットか角度を変えて、写真を撮りました。
ちなみに、Yeti nanoは、
- グレー
- レッド
- ゴールド
- ブルー
の4つのカラーリングがあります。
今回アヒルちゃんが選んだのは、「レッド」です。
レッドと言っても、一般的な赤ではなく、くすみがかったシックな色合いの赤です。
安っぽさもなく、個人的にはかなり好きなカラーリングです。
また、デザイン・シルエットがゴツゴツしておらず可愛らしいので、それほど圧迫感もありません。
とても、かっこいいデザインだと思いました。
「Yeti」「Yeti Pro」は、サイズも大きく、堅牢なデザインなので、かなり存在感を感じますが、この「Yeti nano」はある意味対照的で、女性にも人気が出そうな感じがします。
また、写真では分かりづらいですが、実際の質感自体も高級感があり、とてもいいと思います。
「Yeti nano」のスペック
それでは、Yeti nanoのスペックを見ていきます。
機能は、下記のようになっています。
機能
- 電源条件/消費電力:5V 150mA
- サンプリングレート:48kHz
- ビットレート:24-bit
- カプセル:Blue独自開発の14ミリコンデンサーカプセル2基
- 極性:単一指向性、無指向性
- 周波数特性:20Hz-20kHz
- 感度:4.5mV/Pa(1 kHz)
スタンダードモデルの「Yeti」と比べると、録音品質という部分では、ほとんど変わりありません。
周波数特性(拾う音の範囲。範囲外の音は拾えないので広い方がいい)も、同じ20Hz-20kHzですし、その他の数字も大きな違いはありません。
スタンダードの「Yeti」との大きな違いは、「極性」です。
「極性」は、集音の指向性を示すもので、どの方向からの音を集音するかというものです。
スタンダードの「Yeti」は、そのパターンが4つあり、あなたがマイクを使うシーンに合わせて、切り替えができます。
モードの種類 | 特徴 |
単一指向性モード | マイク正面からの音を拾う。1人で話すときに使う。 |
ステレオ・モード | マイク正面の他、左右からの音も拾う。ライブなど複数楽器の音があるときにに使う。 |
無指向性モード | 360°全方位から音を拾う。コーラスや会議などで音を拾うときに使う。 |
双指向性モード | マイクの正面と背面から音を拾う。対面式インタビューなどで使う。 |
しかし、「Yeti nano」は上記のうち、単一指向性モードと無指向性モードの2つしか対応していません。
他の2つのモードでの、集音はできないわけです。
しかし、単一指向性モードと無指向性モードでしか利用しないのあれば、集音品質は差がないので、Yeti nanoで十分なわけです。
サイズ
続いて、サイズ面についてみていきます。
公式サイトでは、下記のようなサイズになっています(※スタンド装着時)。
寸法 | 縦:10.9cm、横:9.6cm、高さ:21.1cm |
重量 | 630g |
一般的なマイクと比べると、大きさは標準か、じゃっかん大きい方かもしれません。
ただ、Yetiシリーズはもともとサイズが大きいので、スタンダードタイプの「Yeti」と比べると、だいぶ軽いと思います。
スタンダードタイプのYetiは、下記のようなスペックなので、見た目、重さともにだいぶ違いますね(※スタンド装着時)。
寸法 | 縦:12cm、横:12.5cm、高さ:29.5cm |
重量 | 1550g |
・寸法を測る
Yeti nanoは高さが「21.1cm」となっています。
しかし、マイクの向きを上下逆に取り付けることで、高さを下げることができます。
このような感じですね。
このときの高さは約「16.1cm」です。
なんと、通常の高さよりも「5cm」ダウン。
マイクは上下が逆でも、正常に使えますので、この向きにしても問題ありません。
パソコンのディスプレイの前に置く場合は、できるだけマイクの高さは低い方がいいので、アヒルちゃんはこのように使っています。
椅子に座ってディスプレイを見るときも、ディスプレイへの目線上にマイクが入らないので、とても良いと思います。
・重さを測る
そして重さですが、公式サイトではスタンドも含めて「630g」となっています。
それぞれ分けて測ってみると、下記のようになっています。
マイク本体 | 245g |
スタンド | 394g |
写真で各パーツを見る
続いて、各パーツを見ていきましょう。
前面
まずは前面からです。
前面には、Blueのロゴマークとボリュームボタンがあります。
このボリュームボタンを回すことで、ヘッドホンをつけた時の音量を調節できます。
また、このボタンを押すことで、ミュート機能が作動します。
マイク使用中、一旦音声の入力を止めたいときは、このミュートボタンを押すと音声が入らなくなります。
もう一度このボタンを押すと、音声入力が再開されます。
一時的に音声入力を止めたい時などには、便利な機能だと思います。
ちなみに、ミュート状態の時は、ランプが緑から赤に変わります。
背面
続いて背面の画像です。
マイクの背面には、パターンボタンがついています。
パターンボタンを押すことで、マイクの指向性を切り替えることができます。
その下に2つの小さなランプがあり、選択しているモードのランプが光るようになっています。
上述したとおり、Yeti nanoは2パターンの指向性モードがついています。
「単一指向性モード」と「無指向性モード」です。
無指向性モードは、全方位から音をするため、複数の人がいる会議などでは、便利な機能だと思います。
アヒルちゃんの場合は、音声入力で文章作成をするので、ほとんど単一指向性モードで使っています。
底面
そして底面ですね。
ここは三つの穴があります。
右から「USBを接続するための端子」、「マイクスタンド(アーム)を接続する穴」、「ヘッドホンを接続するための端子」です。
マイクスタンド
それでは、マイクスタンドを見ていきましょう。
正面の画から。
色は真っ黒で、つや消し加工がされていて、かっこいいスタンドになっています。
三脚のようなタイプではないので、どっしりしていて安定感も抜群です。
重さはありますが、三脚タイプと違って幅を取りません。
幅は約「9.5cm」で、デスクに置いたときも小スペースなので使いやすいです。
机などが揺れても倒れそうもなく、安定感はバッチリです。
実際に使ってみた!
実際に、Yeti nanoを使ってみました。
設置してみた。邪魔にならない?
アヒルちゃんは音声入力で文章作成をするため、このマイクを使っていますので、パソコンのディスプレイの前に置いています。
キーボードとディスプレイの間に、ちょうど置いてる感じです。
先ほど言った通り、マイクの向きは上下逆にしています。
このおかげで、アヒルちゃんの自分の目線からは、マイクとディスプレイが被らないようになっています。
録音してみた。その録音品質は?
実際、マイクにしゃべってみましたので、その音源をアップします。
・「単一指向性モード」で録音
単一指向性モードで録音しました。
マイク正面からの音をメインに拾います。
それほど声を張っているわけではなかったのですが、しっかり声を拾っていますし、ノイズもほとんどありません(マイクと口の距離は「50cm」程度です)。
デスクの左横にエアコンがあり、稼働した状態だったんですが、ほとんど聞こえないですね。
・「無指向性モード」で録音
無指向性モードで録音しました。
360°全方位から音を拾います。
よく聞くと、バックにノイズが入っているのがわかると思います。
マイクの左横斜め上にあるエアコン(マイクとの距離は160cmくらい)の稼働音ですが、無指向性モードなので、しっかり拾っていますね。
レビューのまとめ
以上が、Yeti nanoのレビューになります。
最後にYeti nanoを選んだ理由とレビューのまとめをしたいと思います。
「Yeti nano」を選んだ理由
もともと、今回マイクを買った理由というのは、記事の中でも紹介した通り、音声入力で文章を書くためでした。
じつは、最初に3000円ぐらいのマイクを購入して、それで音声入力して文章作成しました。
ただ、あまり精度が良くなく誤変換も目立ち、またある程度声を張らないとしっかり文章として反映されませんでした。
と思い、より高性能なマイクを買うことにしました。
高性能マイクにもいろいろな種類があり、選ぶ際はどれにすべきか悩みました。
Yetiだけでも3種類ありましたし、他社でも人気のマイクはあり、購入前はいろいろ情報収集しました。
その中で、Yetiを選んだ理由としては、
- デザインがかっこよかった
- ブログ、YouTubeなどで、「Yetiの性能が良い」というレビューが多かった
などが理由です。
特によくマイクのレビューを出しているユーチューバーの方々が、このYetiを使っている割合が多かったんです。
結果的に参考になるレビュー情報が多かったので、Yetiを選んだような感じですね。
そして、Yetiのシリーズの中で、なぜこの「Yeti nano」を選んだのかというと、
これに尽きます。
公式サイトのスペックを見ると、YetiとYeti nanoは、集音・録音という面では、ほぼ性能が一緒でした(「周波数特性」など)。
YetiはYeti nanoよりも2つ多い、4つの指向性を持っていましたが、アヒルちゃんは音声で文章作成するのが目的のため、主に単一指向性モードのみを使おうと思っていました。
そのため、モードの多さについては、全くメリットになっていなかったんですね。
しかも、そのモードが多いことで本体も大きくなっていたので、Yeti nanoの方がいいかなと思うようになりました。
ただ、まったく悩まなかったわけではありません。
YetiとYeti nanoは値段差があまりなく、Yeti nanoが約2000円安いくらいだったので、
とも考えました。
レビューしている人も「Yeti」ばっかりで、新発売の「Yeti nano」はあまりなく、情報も少なかったし。
だけど、単一指向性モードで使う場合にはそのスペック差がなく、逆にサイズがデカくなるというデメリットが、アヒルちゃんの中では大きく、結局Yeti nanoにしたわけです。
マイクの大きさについて
上述したとおり、今回アヒルちゃんが特に気にしていたのは、マイクの「大きさ」です。
Yetiを使っている人のレビューを見ていると、
という意見がありました。
アヒルちゃんの場合、マイクをディスプレイの前に置くことを想定していたので、
と思っていました。
マイクが被ってディスプレイが隠れると、文章作成する上でもかなりストレスです。
アームを使って上から吊るすような設置も考えましたが、なんか邪魔くさいですし、アームの掃除も面倒くさそうなので、自分の中ではないなと思いました。
そのため、Yeti⇒Yeti nanoへ意識が傾きました。
また、買ってみるまで確証はなかったんですが、Yeti nanoはマイクを上下逆向きに設置すれば、さらに高さが低くなるなあと想像していました。
これは、今回の記事でも紹介した通り、実際に届いて逆向きに設置してみたら、ものの見事に使えたので本当に良かったです。
スタンダードな「Yeti」も上下を逆にして、高さを下げることができるのかもしれませんが、それでも20cm以上は超えそうですし、本当にYeti nanoにしてよかったなと思っています。
「Yeti nano」のメリット、デメリット
マイク自体の性能もいいと思いますし、声を大きく張らずともちゃんと音声入力ができるので、やっぱり高いマイクは違うなと思いました。
特に長い文章を書くときは、当然長く喋ってないといけないので喉も疲れますし、小さい声で記事が書けるのは本当に助かっています。
デメリットらしいデメリットはほとんどないんですが、強いてあげれば、やはり値段でしょうか。
安いマイクなら数千円で買えますので、その点はやはり差があるなと思います。
ただ、それでもこの性能差を考えたら、全然惜しくない金額だと思いますし、自信をもって薦められる商品です。
今後もこの「アヒルちゃんねる」は、Yeti nanoで記事を書いていきたいと思います!!